最後の恋

たいした事じゃない ちょっとした勘違いだって
まるでB級映画のコメディアンみたいな役どころ

初めて会ったのは 初夏の陽射し眩しい午後
大げさじゃなく天使が舞い降りた そんな気がしたんだよ

君が笑うだけで世界は魔法のように
いきなり鮮やかに色付いていったのさ

悲しいわけじゃない これで元通り それだけの事
だけど解ってる あれが僕の 最後の恋だった

なんてことない会話とか いつもの店のランチとか
通い慣れた坂道とか そんなありふれたものすべてが

キラキラと時を輝かせてくれたものさ
たぶん世界で五本の指に入るくらい 幸せな男だった

浮かれ過ぎた日々は かなり間抜けなもので
それでも何一つ 悔やんでなんかいないよ

いつの日か今年を 君がいた夏を 思い出したなら
やっぱり言うんだろう あれが僕の 最後の恋だった

悲しいわけじゃない 全部元通り それだけの事
だけど解ってる あれが僕の 最後の恋だった
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