弟よ

独り暮らしのアパートで
薄い毛布にくるまって
ふと想い出す故郷の
一つ違いの弟を
暗い 暗い眼をしてすねていた
弟よ 弟よ
悪くなるのは もうやめて
あなたを捨てた わけじゃない

かれこれ二年ねあの日から
夢がないから恋をして
今じゃ男の心さえ
読めるおんなになりました
遠く 遠く離れて暮らす程
弟よ 弟よ
ささいな事が 気にかかる
あなたを捨てた わけじゃない

暗い 暗い眼をしてすねていた
弟よ 弟よ
悪くなるのは もうやめて
あなたを捨てた わけじゃない
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