小樽

雪の小樽よ 慕(おも)いは遠く
あなたと歩いた 運河の町よ
いまもこの胸 しばれるように
想い出ばかりを 積もらせて
吹雪の原野を 函館本線(せん)は
心の線路(レール)を 走ります

泣くな小樽よ 汽笛のように
涙もちぎれる あの日の駅よ
めぐり逢えても 別れの切符
悲しい運命(さだめ)の ゆく先か
過去から乗り継ぐ 函館本線(せん)は
未練の線路(レール)を 走ります

遥か小樽よ 夕陽が落ちる
夜汽車の窓から 流れる入江
生まれ変わって 暮らせるならば
名もない鴎に なりたくて
海なり岬を 函館本線(せん)は
涙の線路(レール)を 走ります
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