男のひとりごと

薄い扉の 小さな酒場
ここだけポツンと 昔のままで
一番奥の とまり木に
おまえが今も 待つようで...
ゆらゆらと ゆらゆらと 面影が
甘くせつなく 揺れる夜

そっとおまえの 思い出浮かべ
グラスを揺らせば こぼれるつらさ
潤んだ瞳 長い髪
幸せならば いいけれど...
ゆらゆらと ゆらゆらと 店灯り
酒の苦さに 泣ける夜

雨がそぼ降る 夜更けの街を
肩寄せ歩いた 別れのあの日
すべてを捨てて ふたりして
出直す道も あったのに...
ゆらゆらと ゆらゆらと 酔いながら
胸に寂しさ しみる夜
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