五百川

川の瀬音が 耳元で
沁みてはじけて 渦になる
あなた教えて 断ち切る術(すべ)を
日毎心が やせ細る
西の京都を ふりだしに
教えて みちのく 五百川

いいの私が 身を引くと
云ったことさえ 二度三度
無理を承知の 女の心
どうか判って 抱きしめて
あなた恋しい 今更に
日暮れて 佇む 五百川

岩にはりつく 湯の花の
色の白さよ はかなさよ
燃える思いを どうすりゃいいの
こぼす涙も 底をつく
雨に変われば 逃げ水が
競って 流れる 五百川
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