コーヒー

まだ気づかなかった 最初のコーヒー頼んだ時には
そう 夕焼け色の通りの向こうに懐かしい顔
信号待ちでソワソワするのはあの頃と同じ
少し胸が熱い
今もココロのずっと奥
ほんのちょっとあなたを忘れていない
近づいてくる間に笑顔の準備をしていた

ずっと大切だった 朝まで泣いて喧嘩もしたけど
そうよ何をしてても二人でいればそれでよかった
横断歩道渡り終わる頃
あなたが誰かの手を握るの見えた
今もココロのずっと奥
ほんのちょっとあなたを忘れていない
誰にも分からないまま
ココロがチクリと疼いた

ゆっくりと通り過ぎてく
きっときっとアタシに気づかないまま
うつむいて寂しそうなアタシがコーヒーに溢れた

今もココロのずっと奥
なんだやっぱあなたを忘れていない
夕焼け色に染まった雑踏に
二人がゆらゆら静かに 消えてく
×