北の旅人

若さにつまずいて
ベソをかいた
あの夏の日

毎晩恋しくて
北へ向かう
バスに乗った

あの街を出る時に
胸に誓った
父のような大人になって
帰ってくるからと

太陽通る道
通いなれた
海岸線

昔に戻るのさ
走りながら
家に向かい

久し振り会う人は
誰も優しく
風のように両手拡げて
迎えてくれるだろう

この街を出る時は
気付かなかった
薄紫 花が咲いてる
誰かを待つように
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