立川の空

人は野に杭を打ち 柵を立てる
人は空に線をひき 鳥をも縛る
人は名を高めようと 闇の底へ
人は情けに竿さし 深みにはまる

人の世は悔いばかり あと戻りできぬ
人の欲は膨れあがり はじけて消える
人の気を引こうとして 道化を演じ
人の噂絶え間なく 千里を駆ける

no no weep no more tears
no no cry no more pain

人は手をのばし 蜘蛛の糸をつかむ
人の上に人は無し なのに仰ぎ見る
人は業を抱え 峠をめざす
人の命絶える時 人は何を祈る

人はいつも疑いながら 信じてる
人の袖を放さぬ 昨日に絆され
人の袖を引き寄せる 明日に怯え
人は今日も今日を 迷い乍ら生きる

no no weep  no more tears
no no cry  no more pain

人は首をすくませて 耳を塞ぐ
切り裂かれた僕の空 悲しみで染まる
人は泣き笑い唄い 逞しくなる
人は泣き笑い唄い 頼もしくなる

no no weep  no more tears
no no cry  no more pain...

人は野に杭を打ち 柵を立てる
フェンスの向こうにアメリカがあった
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