山百合

よろこびと悲しみを綾とりしながら
秋風の吹く中を 人は何処へ

朝やけの光が
はるかな 山なみ染めて
これからの 旅路を
わたしは 彼と誓った

白いヴェールも なかったけれど
あの時が あの時が 花嫁の朝
リュックにさした 指輪がわり
山百合の花

夕やけが見えない
大きな駅の裏側
ざわめきにつつまれ
ふたりの夢は しおれた

明りもつけず 彼を待っても
帰らない 帰らない 時が過ぎ去る
ふたりの部屋に 今は咲かない
山百合の花

よろこびと悲しみを綾とりしながら
秋風の咲く中を 人は何処へ
よろこびと悲しみを綾とりしながら
秋風の吹く中を 人は何処へ
ラララ…… ラララ……
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