落日の風

情無用に吹き下す
北風に身をちぢめて
飛騨の谷間にこだまする
風の泣く声 胸をうつ

しばれ風に追われた
心ちぎれそうな 俺にも
しばしの別れと泣いて吹く
人生こそが さすらい旅

いつか俺にも春は来るだろうか
いつか俺にも春は来るだろうか

ひとり旅路のその果てに
尚も厳しい季節風
落日せまる山間の
村にも寒い便りとどく

しばれ風に追われた
渡り鳥のような俺さえ
頬に熱く感じるとき
故郷すてたあの日忍ぶ

いつか俺にも春は来るだろうか
いつか俺にも春は来るだろうか
いつか俺にも春は来るだろうか
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