イナヅマ

たぶん 勇気がなくて
手近なとこで
済ませるように生きて きたよ
そんな毎日が過ぎた
この世界の中で
違う次元には行けない

今年は季節が 早く過ぎてく
去年よりもまだ早い
そんな風にいま
時をかさねる
いまさらも何もなく

イナヅマ ほら
見上げたら 暗い街を 照らしてた
ビルの谷間
見えただけの光
でもそこに地平線があった

今年はあなたと共に
何処か行きたかった
少し小さな旅のような
世界が少し動いて
見えるような気が
するかもしれないじゃない

イナヅマ ほら
また見えた 黒い雲が 動いてた
雨はやがて
降りそうで降らぬまま
世界だけ 蒼く染めていった

あなたとの距離は測れない
前に 抱きしめた記憶と
二人に充分な気圧と
濃い空気 汗ばんだまま

さよならも言わないまま
離れているね
難しい関係に有りがち?
世界はパズルのピース
バラバラのようで
組み立て直せるかな

イナヅマ ほら
見上げたら 暗い街を 照らしてた
ビルの谷間
見えただけの光
でもそこに地平線があった

そしてまた イナヅマが光った
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