星の謡

奇麗な空が見えた
月の無い夜だった
闇が光を帯びたように見えた

その星はまだ白く
今すぐ届きそうで
手を伸ばしたら
冬の風が吹いた

僕等が行くその場所はきっと嵐になるんだろう
誰もが望むもの
欲しがって進む限り

夢の大地に立って
君の瞳に合って
僕等は何を奪い
何を探しに行くんだろう
祈りはそこにあって
ただ君の手を取って
轟く未来 草の海
天を統(す)べる日まで

君は奇麗な声で
空の嘆きを詠う
僕は光の粒さえ蹴散らして

それでも二人だけに
見えるものがあるなら
空が落とす雫を受け止めて

きっと明日はもう少し
高く遠く飛べるだろう
夢よ遊べ今は
幻が君の真実

憧れだけがあって
その声が呼ぶ方へ
僕等は誰に出会い
何を失くして泣くんだろう
賭けるものも無くて
ただ君の手を取って
響けよ未来 星のうた
空を手に入れたい
夢の謡(うたい)

遠い空に灯火は光る
君の合図で夜明けが始まる
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