港で生れた男

生れた時から みなしごで
波が聞かせた ねんねんころり
なんで人情を 知るものか
あゝ おれは港で 港で
うまれた男さ

優しいこころに 泣ける夜も
濡れたまつ毛が マストに見える
海が朝呼ぶ 夜も呼ぶ
あゝ おれは港で 港で
うまれた男さ

波止場で別れた 黒い眼の
港娘の 涙のかげに
母のまぼろし 今朝もみる
あゝ おれは港で 港で
うまれた男さ
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