裏町夫婦草

雨の屋台の 三三九度が
あなたとわたしの 振り出しでした
苦労くの字に あなた 寄り添って
踏まれて伸びる 草のよに
いつか咲きましょ 裏町夫婦草

口に出せない 男のにがさ
かわりに背負えぬ おんなのつらさ
せめて熱燗 あなた つけますか
ぬくもり一つ わけ合えば
春がきそうな 裏町夫婦草

今日の涙は 明日の笑顔
明日がだめなら いい日を待つわ
ついてゆきます あなた 惚れてます
見上げる路地の 細い空
星もうなずく 裏町夫婦草
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