オレンジテトラポット

僕らはどこにいるんだろう、
あなたはどこにいるんだろう、
あなたをあなたにしてるもの、
それは一体なんだろう。

チョコレートを見てる両目や、
温もりを伝える両手や、
潮風を感じる鼻先、
日の光に透ける髪の毛、

きれいに磨かれた爪先、
愛しさに波打つ心臓、
不思議を考えている脳、
そのすべてを作る細胞。

それは一瞬で壊れては、
増えてすぐに入れ替わってく、
君がただの物質ならば、
とっくに君はここにはいない。

その笑顔、
その涙、
どこからくるのだろう?

いつだって何度も何度も確かめたいよ、
形無きあなたの存在を。
橙色に染まってゆくウロコ雲に震えてる、
宝石のような心を。
いつだって何度も何度も確かめあおう、
僕らが生きてる奇跡を。
あなたの姿を越えたとこに、
あなたがいるということを。

宇宙は広大無辺です。
さっぱりとよくわかりません。
それとおんなじくらいに、
心の端もよくわからない。

真っ暗なようで輝いて、
触れてるようで離れている。
だから僕らは細胞を越え、
触れ合えるのかもしれません。

あの橙橙色、空の橙橙色、
忘れないで。
あの橙橙色、海のダイダイダイダイ色、
忘れないよ。

いつだって何度も何度も確かめたいよ、
日が暮れてく感触を。
橙色に染まってゆくウロコ雲に震えてる、
宝石のような心を。
いつだって何度も何度も確かめあおう、
見えなくなってしまう前に。
寄せては返す波の色に僕らは、
形だけを見てるわけじゃないだろ。

いつだって何度も何度も確かめ合おう、
ただ抱き合う温もりを。
橙色に染まってゆく、体を伝い滲んでゆく、
消えそうになる感触を。
そうやって何度も何度も確かめたいよ、
僕らが生きていたことを。
橙色が眩しいね、
それはなぜ?
僕らが生きているからさ。

泣いて、笑って、愛して、
抱いて、生きて、あなたを。

泣いて、笑って、愛して、
抱いて、越えて、細胞を。
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