北の訪ねびと

おまえの涙の 足跡を
辿(たど)って来たのさ 函館へ
夜霧の波止場に たたずめば
遠くで霧笛が むせび哭く
別れて一年 過ぎたけど
愛しいおまえは 今何処に

アカシア咲いてる 札幌は
横顔似ている 女(ひと)ばかり
ほんとに好きなら 奪ってと
この胸叩いて 泣いた奴
男の弱さを 身勝手を
グラスに詫びてる この俺さ

噂もとぎれて 消えそうな
さい果て小樽は みなと町
運河を歩けば ガス燈に
やさしく浮かぶよ あの笑顔
おまえにも一度 逢えたなら
今度はやりたい 倖せを
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