夫婦抄

あっという間の 人生なのか
春と思えば またの秋
俺とおまえの 舞台の裏を
つつきはじめりゃ ボロも出る
それがあっての 夫婦じゃないか

きゃしゃな身体の おまえのどこに
つらい苦労を 忘れ花
泣かす奴だよ おまえって奴は
さらに云うなら 俺の負け
酔いのまわりも うれしじゃないか

何もないから 故郷(ふるさと)なのさ
今はその魅力(よさ) 見える歳(とし)
長い旅路の その先の先
おまえ帰ろよ 俺達も
ふたり一つの 命じゃないか
×