愛のぬけがら(花に別れを)

愛せない あれから抜けがら
何もかも 風のようなむなしさ
君の命 消えた日から
ぼくは 愛を埋めた
強い酒 あびるほど飲んでは
胸の痛み 忘れようとつとめた
ぼくにできる ことは ひとつ
じっと 耐えることさ
君が死んだ朝 植えた種が今
白い花を咲かせたのに
ぼくの心には 木枯しが吹いて
愛のかけらひとつひとつ 散らす

ひざがしら こぶしで叩いて
泣けるだけ 泣いたあの日は遠い
今のぼくには 泣くことさえ
できず 部屋にひとり
逃げ出そう 夜明けにこの町
忘れよう 君と暮らした日々を
ふたりだけで 育て合った
愛を 埋めたままで
君が死んだ朝 植えた種が今
白い花を咲かせたのに
ぼくの心には 思い出ばかりが
ツタをからみつかせているだけさ
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