ベランダで虹を見た

カモメが空を飛んでるよ
ヘチマが風に揺れてるよ

どこまで細部になれるだろう

キリンが遠くを見ているよ
麦茶が汗をかいてるよ

日々の振幅が
微睡みの中になり
夢の入り背に
現実が宿る

人は
どこまで細部になれるだろう
胸は感情に支配され
透明が手の甲に遊ぶ

温かいものと
柔らかいものが
霧の領分で
肯定された

大好きな人と
さよならをする
大好きな風を
遮らないように

チャイムがお昼を告げてるよ
ぼくらは黙って立ってるよ

どこまで細部に…
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