うずしお

まるで異国へ旅立つような
重い鞄を小雨が濡らす
船が港を離れたとたん
見送るあなたと他人になるの

*どこで荷物をほどいたらいいの
愛にはぐれりゃみんなみなし児
止めるあなたを捨てたのに
未練が 未練が
荒波燃やし渦を巻く*

かすむ岬の灯りがつらい
昨夜最後のなぐさめをした
もっと私に意気地があれば
あなたが立派になるまで待てた

死んだつもりで追いかけた男
一緒になったら泣かされ通し
止めるあなたを捨てたのに
霧笛が 霧笛が
過去へと船を呼び戻す

(*くり返し)
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