夢おぼろ

枕のあかりに身をさらし
くれない色に染める肌
罪の匂いおびえても
抱かれてしまえば おんなです
逢えばせつなくて 恋が苦しくて
おんなが哀しい 愛にながされて
もれる吐息に あゝ 夢おぼろ

あなたが寝煙草ふかすたび
ホタルが闇に赤くとぶ
もしもわたしが重いなら
捨ててもいいのよ かまわない
いくら燃えたって 心さびしくて
おんなが哀しい あなた抱きしめて
夜はつかのま あゝ 夢おぼろ

乱れた着物をかきあつめ
裸ですべる部屋のすみ
これが最後と決めたって
あなたを拒める はずもない
いっそ死にましょか あなた道連れに
あなたが哀しい いのち狂おしく
あなたひとりに あゝ 夢おぼろ
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