何処へ

風よなぐれこのほほを
流した涙と同じ数
友よさらば忘れない
語り明かした夜の数

人は誰でも旅に出て
一人で生きることを知る
あー悲しいけれど今年も一つ
あー悲しいけれど年とってゆく

焼けた砂の道端に
ほこりまみれに咲いている
そんな花の白さにも
小さなほこりと意地がある

人は誰でも生きてきた
時の重さに流されて
あー悲しいけれどさすらえないで
あー悲しいけれど年とってゆく

人は誰でも夢やぶれ
張り裂けそうな心だけ
あーすてきれないで明日もきっと
あーすてきれないで生きてゆくのか
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