ガーベラ

天気予報は今日もはずれてた。
気付いてた僕はなんとなくアクビのふり。
観察している屋上で、
側に居ない君を風色で描こうとした。
きっと向こうは通り雨に変わった。
空想みたいなマーブルの雲。

「ガーベラが揺れている朝に会いに行くよ。」
日に向かう花になれるようで僕は目を閉じる。
別に嘘でもいい、そんな気でいよう。
ゆらり、風にのって―――。

名曲が似合う空模様。
眺めてる僕はパノラマの景色の上。
ピンとこないメロディー口ずさむ。
側に居ない君は風色で流れだした。
ずっと世界は止まっていたみたい。
落下しないようじっとしてた。

「ガーベラが揺れている朝に会いに行くよ。」
日に向かう花になれるようで僕は目を閉じる。
別に嘘でもいい、そんな気でいよう。
ゆらり、風にのって―――。

「コレカラ」も嘘で、「ソレカラ」も嘘で、「サヨナラ」だけ本当で。

「ガーベラが揺れている朝に会いに行くよ。」
日に向かう花になれるようで僕は目を閉じる。
真っ直ぐで真っ白な日差し、いつか射して、
壊れてく白日にきれいな夢を見ていた。
別に嘘でもいい、そんな気でいよう。
ゆらり、風にのって。
ゆらり、風にのって―――。
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