火のように恋しい人がいて

捨て猫のように 愛に飢えた孤児(こ)が
踏切りの町で 今夜も酔ってます
心の夜叉は 抱いたまま
恋もあれから 二度三度
泣いたって 泣いたって 駄目ね
冬去れの雨
脚の隙間に 傾ぐ夜
火のように恋しい人がいて

稲妻が走る 空を引き裂いて
闇雲に逃げる 男を追いかける
やさしさなんて うたた寝の
夢とおなじに すぐ醒める
追ったって 追ったって 無駄ね
花冷えの雨
追えば追うほど 遠去かる
火のように恋しい人がいて

火のように恋しい人がいて
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