浮草の宿

逢いたさに狂うほど 痩(や)せました私
走り書きをひとつ残し あなたが消えてから
惚(ほ)れて 惚れて 惚れぬいて
泣いて 泣いて 泣きぬれて
灰になるまで ついてゆきたい
ねぐらへ鳥が帰ります あなたに逢いたい

真夜中の急行で この街に着いた
宿の扉叩く音は よけいにみじめです
惚れて 惚れて 惚れぬいて
泣いて 泣いて 泣きぬれて
他にいい女(ひと) 出来たでしょうか
枕(まくら)を抱いて眠ります あなたに逢いたい

何ひとつ不自由なく 暮らしてた頃が
まるで夢かうそのようで 心が乱れます
惚れて 惚れて 惚れぬいて
泣いて 泣いて 泣きぬれて
肌は誰にも 許したくない
名もない花が咲いてます あなたに逢いたい
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