出来事

線路づたいに秋が 通りすぎる
夏の日の過ちを 哀れむように
数えきれないほどの 傷を残し
寒い寒い冬が いま訪れる
誰も悪くないの
何も恐くないの
過ぎた日の出来事に
鍵をかけてしまうわ……
数えきれないほどの 傷を残し
寒い寒い冬が いま訪れる

上り電車が秋を 乗せて走る
遠い日の過ちを 連れ去るように
わずか一年だけの 恋も終り
寒い寒い冬が いま訪れる
誰も悪くないの
何も恐くないの
夏の日の想い出に
鍵をかけてしまうわ
数えきれないほどの 傷を残し
寒い寒い冬が いま訪れる
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