砂時計

あと五分だけ待つよ
砂が流れ落ちるまでは
あなたはいつものように
言い訳を考えている

言葉詰まるあなたを見ているのが怖くて
濡れない場所から雨を見ていた

もう歩くね…ここからは
一人で歩いてゆく
出会った頃の笑顔取り戻して
雨上がりの木漏れ日が
新しい靴に光を届けてくれているから

砂時計になった
心はグルグル回って
凍りついた昨日は
するりとこぼれ落ちていた

眠るように息を殺して待った夜が
空知らぬ雨に溶けて行く

もう歩くね…ここからは
求めてばかりの愛に
自分を見失っていたの
やさしい朝のひかりが
窓染める前に夢でさよならを告げていた

待ち続けていた朝は
自分を信じていくこと
雲の切れ間に虹がさしている
新しい始まりは
少しだけ切なくただ暖かいだけではなかった

もう歩くね…ここからは
一人で歩いてゆく
出会った頃の笑顔取り戻してゆくね
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