流氷挽歌

春を呼んでも 流氷だけが
海を埋めて 流れ着く
添うて一年 別れて二年
みれん三年 身が細る
北の港の 淋しさよ
あなた恋しい 流氷挽歌

雪にうもれた 波止場の隅にゃ
主を失くした 舟ばかり
凍る心を 抱かれて燃えて
寒さ忘れた 夜もある
それが私の 恋でした
夢もしばれる 流氷挽歌

女盛りを 最果てぐらし
愚痴もむなしい 北の町
縋りつきたい 想いを抱いて
たとえひと冬 待ったとて
逢えぬ運命が 怨めしい
唄も涙の 流氷挽歌
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