帰り道

いつもの駅前の並木も
色付く頃には何だか人恋しくて
かすかに冷たくなりだした
風に運ばれて 夕げの香り

カラス鳴くから帰ろ
君が待つから帰ろ
ひとりゆく帰り道
胸が熱くなった

扉を開けるたび
僕は僕である喜びを知るよ
「おかえり」溢れてくる幸せ
なんにも無くたって
明日もきっと笑っていられるよね
二人で生きてゆこう この街で

いつかは僕らも年をとり
人生の旅をしみじみ振り返るのかな
話せど話し尽くせずに
思わず長生き出来るほどにね

明日天気になあれ 涙心を晴らせ
喜びも悲しみも 傘はいらないよ

名前を呼ぶたびに
僕はなんのためにゆくのか知るよ
そうだね これが愛の響き
なんにも無くたって
明日もきっと1から始められる
二人で歩いてゆこう この街を

僕らのこの旅が
たとえどこへたどり着いたとしても
胸張り誇らしげに言おう
なんにも無くたって
二人愛の中で満ち足りていた
そうだよ それが生きる 全てだから
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