八百屋お七

月を見てさえ 吉さま恋し
まして逢えなきゃ なおさらに
泣いて畳んだ 折鶴だいて
娘十六 恋ごころ

忍ぶ小路の 足音きけば
胸は早鐘 みだれ打ち
紅を散らした 顔のぞかれて
知らぬふりする はずかしさ

夢も七いろ 吉さま参る
醒めて悲しい 小夜嵐
娘ごころは 燃えてるものを
ままにならない 恋模様
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