命火

手縫いの浴衣 あん男はおりゃ
夫婦みたいと てれていた
ほおずきそえて 置き手紙
「ろくでなしさ」と なぜ消えた
好いとるばい 好いとるばい
ほくろにちりちり 親火 盛火
好いとるばい 好いとるばい
螢と添い寝の 不知火の女

松明かざす あらくれどもの
祭り太鼓が 突き刺さる
くやしまぎれに 浜木綿を
「あん男ばか」と踏んだけど
逢いたかね 逢いたかね
訪ねてこいこい 飛火 流火
逢いたかね 逢いたかね
命火 燃える 不知火の女

好いとるばい 好いとるばい
素肌を寄せ合う 合わせ火 離れ火
好いとるばい 好いとるばい
あん男呼んでる 不知火の女
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