冬の光

春まだ遠い風の坂道が
深い空へと続く
日溜まりに並んだふたつの影
白い吐息がつなぐ

どれだけの季節
あなたといられるのでしょう
幸せ感じたとき
幸せは脆くなる

あなたが雪になる
溶けない雪になるから
心は 離せない このまま

終わりのない冬に
やさしく射す光 いま
願いが かなうよう あなたに涙

たとえば名前など持たなくても
花は綺麗に咲ける
報われたがるさみしさを人は
愛と名付けてしまう

風が運ぶ雲
冷たい指先を結び
儚く舞う落ち葉も
青くまた萌えるのに

どこまでも流れる
時に身を委ねて ただ
ひとつに なれるまで このまま

あなたの悲しみも
救う光になろういま
思いが 届くよう あなたに涙

戻れない昨日も
巡り来る明日も もう
ふたりは怖れることはない

あなたが雪になる
溶けない雪になるから
心は 離せない このまま
終わりのない冬に
やさしく射す光 いま
願いが かなうよう あなたに涙
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