セイシェルの夕陽

島をめぐる白い船が
岬をまわって消えてゆく

ワラの屋根のバンガローに
今夜は一人で泊まるのよ

樹のハンモック そっと揺らしながら
この絵葉書を書いたの

ほら セイシェルの夕陽が
今 海に沈んでくわ
真っ赤なインク 海に流してる
あなたにも見せたいわ

もしあなたがここにいたら
きっとロマンスが生まれたわ

離れてみてわかったのよ
大切な人は誰かって

白い貝殻 拾い集めながら
ブレスレットを作るわ

ほら セイシェルの夕陽が
今 海に沈んでくわ
世界のどんな場所で見るよりも
美しい夕焼けよ

ほら セイシェルの夕陽が
今 海に沈んでくわ
私は熱い紅茶飲みながら
何故かしら涙ぐむ

「セイシェルの夕陽が」絵葉書に

「海に沈んでくわ」追伸の

「セイシェルの夕陽が」キスをして

「海に沈んでくわ」…
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