紅葉前線

ひと足先に 信濃路を
秋の絵筆が 伸びていく
街道筋の 旅の宿
ひとり泊まるも もの悲し

女盛りの 季節は短い
足踏みばかり させないで
あなた恋しい 心も肌も
紅葉前線 はかなく燃える

十日もすれば 凩が
冬の便りを 告げていく
あなたが居れば 俳句でも
お酒片手に ふたつみつ

無我の夢中で すきになるのは
どうしていつも 女だけ
あなた私を 欲しいと云って
紅葉前線 心にしみる

女盛りの 季節は短い
足踏みばかり させないで
あなた恋しい 心も肌も
紅葉前線 はかなく燃える
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