娘船頭さん

娘十八 口紅させど
わたしゃ淋しい 船頭むすめ
燕来るのに 便りも無くて
見るはあやめの ヨウ花ばかり

想いそめたは 鹿島のまつり
おまえゆかたで わたしは島田
祭太鼓に 櫓拍子あわせ
漕いだあの夜の ヨウ天の川

鐘が鳴ります 潮来の空で
月に墨絵の 十二の橋を
漕いで戻れど 別れたひとと
水のながれは ヨウ返りゃせぬ
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