よるの手

このまま遠くまで 君を連れ去っていいの?
君の目になって 君の手をとって
…空に投げて

違う馬にのって 夜を行ったり来たり
明日になって そのまま止まって
空に股がってる

沈んで 残された
よるの手につかまってたの
ちぎれた
夕暮れに膿んだ雲

余分なものが 君と僕を救いたがった
ともだちになって 手と手をつないで
年寄りになっていく

今日が息つぎをした 裂け目から
熱い熱い闇夜の風

灯した悦びにくちづけを
「ねえいいでしょう?」
彼女が
君のすべてをのみほした

破れた
野蛮な月が泣いて眠る
沈んで残された
よるの手につかまってたの
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