冬木立

こおろぎの鳴く声 チロチロきこえる
六畳一間の色あせた部屋に
ゴロンとねころび 電燈をみてると
何故かぼやけて 灯りがかすむ
窓の外には終電車
窓の外には終電車

思い続けて ただひたすらに
人混みの中に貴方をさがす
出逢うはずない この運命ならいっそ
故郷をすてて逃げてゆきたい
それも出来ずに季節はめぐる
それも出来ずに季節はめぐる

春は悲しい足跡を残して
夏の日照に身をこがしながら
何も出来ずに 木の葉は落ちて
冷たい部屋に舞い戻る
いつしか外は冬木立
いつしか外は冬木立
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