引き潮

むなしい夢とは知っていながら
あきらめられずに
暮らし続けた年月は
ただ甘えていただけ
遅すぎた言葉を今なら言えるのに
寄せては返す波 遠く遠く

思えば小さな見栄と誇りが
男と女を結ぶ最後のまごころも
通わなくしてしまう
忘られぬ思いこの海に叫んでも
答えてくれる人はいない いない

今では笑える昔話も
互いに出来ずに
追えば遠くに逃げてゆく
そんな男と女
そんな男と女
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