名残りの桜

名残りの桜が はらはらと
寄り添う肩に 降りしきる
別れたくない このまま二人
花にまぎれて 逃れたい
明日があります あなたには
未練花びら 払う指

どこか寂しい 横顔に
いつしか魅(ひ)かれた 私です
ふたり時々 逢えればいいと
胸にきかせて いたものを
言葉少なに 見つめ合い
にじむ涙の 朧月(おぼろづき)

夜風に舞い散る 花よりも
儚いものです 幸せは
いつか別れが 待ってる恋と
知っていながら 夢をみた
明日があります あなたには
夜に消え行(ゆ)く うしろ影
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