ノスタルジア椎葉

朝靄(あさもや)はるか 深山(みやま)の里の
薄紅色の山桜
他郷にありても 忘れまじ
恋しや春の あぁ椎葉(しいば)

月の出遅い 蛍の晩に
似ている夜空 十字星
この地はブラジル サンパウロ
恋しや夏の あぁ椎葉

鶴富姫と 大八さまを
稗つき節に詠んだ頃
ピンガを呑むたび 想い出す
恋しや秋の あぁ椎葉

夜神楽(よかぐら)待った 祭の宵の
肩寄せ合った 囲炉裏端
どうしているだろ あの友よ
恋しや冬の あぁ椎葉
恋しや故郷 あぁ椎葉
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