ふたつの責任 ~愛してる~

愛しすぎた夜が あてもなく続きすぎたよね
遮光カーテンのすき間 こぼれる朝の光
俺たちは瞳(め)を閉じ、ふたたび折り重なって泣いた

しがみつき合う互の心より
俺は今ふたつの責任を見つめた

一生懸命に貴女は淋しがった
一生懸命に俺は裸体で抱き寄せた

不意に 不意に
こみあげる苦しみ
不意に 不意に
こみあげる儚さ…
愛してる…愛してる…

鳴きやまぬコーヒーサイフォン 青いランプの炎消し
揺れる悲しみがきしんだふたつの裸体に
音も立てずに忍び寄ってきたよね

小さなカップで五つめの
狂おしく確かめ合った後の朝をのぞく

一生懸命に俺は貴方を叱った
一生懸命に貴女は俺を疑った

不意に 不意に
こみあげる涙
不意に 不意に
こみあげる ふたつのいのち…
愛してる…愛してる…
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