二人歩記

住み慣れた部屋を 今日限りひきはらい
また 次の場所へ 行こうと思うんだ
最後の荷物を 車に積み込んだら
いろんな想い出が ふと通りすぎた

ひとり暮らしの 僕に君は どんな時でも
花一輪のやさしさを 持ってきてくれた
だけど朝になれば 夢がさめる様に
短いひとときが 淋しすぎた

きのうまでの わざわい事に 別れを告げ
ドアを閉めて 階段を降りる
あゝ 今度こそ しあわせになれます様に
そんな願いで 車をはしらせた
時の間(はざま)の 想い出は 置いて行こう

いくつもの夢と いくつものいたわり合いが
この街をあとに 長い影を引いて行く
「あなたとの暮らしが 始まるのは いつからなの?」
涙するたびに そう問いかけてたね

いつわりのない君の そんな瞳を見た時
うすよごれた 僕の 過去がうつっていた
だからもう君を 死ぬまで 離しはしない
僕は君なんだし 君は僕なんだよ

きのうまでの わざわい事に 別れを告げ
ドアを閉めて 階段を降りる
あゝ 今度こそ しあわせになれます様に
そんな願いで 車をはしらせた
時の間(はざま)の 想い出は 置いて行こう
×