舌足らず

円かに削がれて紐解けた 鎮めた望みは数知れず
ほつれた御髪に気は漫ろ そこかしこ転げた悪ふざけ

頷ひて閉づる目に 切先を向けた

面を晒す裏側に 謀は無きに等しく
只 その胸で雨宿り 物に成らぬ振舞よ

軽きに見受けし手振りには 燻る因果を宿す声
日和に委ねて仕舞ふ足 思ひ出が体に通ひ出す

敷き詰めたひもすがら 蓋を為て燃した

いつぞやの日々が焚き付けた 心模様吹き消しながら
たなびかす罪の後先に 儘に成らぬ余の言葉
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