夜明け前、君と

気付けば外が明るくなり始めた 映画の再放送も終わってる
頬杖ついて待ちくたびれた君が 口を開けて眠ってる
欠伸しながら僕は笑う

君が寝言の中で 僕の名前を呼んだ
単純だけど少し 嬉しくなったんだ

たぶん明日には君は 覚えてないだろうな
静かに寝てるとかわいいんだけど って言ってみた

すると眉間にシワが寄った それを見てまた僕は笑う
おかしさと愛しさで 思わず笑顔になる

テレビを見ていると話し掛ける君 大事なのはたぶん話じゃなくて
サッカーと君 僕がどっちを取るか 君は試しているんだ
だから僕は耳をすませる

適当に返事したら 君の機嫌が悪くなって
テレビの電源を 切られそうだから

少しずつ君のことが わかってくるほど僕は
優しい気持ちになれるように なったんだ

思うのはそんなふうに 試さなくていいよ いつだって
僕は君の言葉を 決して聞き逃さない

確かに君はわがままで 僕を困らせるけれど
僕にしか手に負えない そう思っていたいんだ

今日はきっと寝不足だ だけどもう少しだけ君の
寝顔を見ていたいと思った 夜明け前

寝顔を見ていたいと思った 夜明け前
×