港の挽歌

海が恋しい 船乗りたちには
消えて淋しい 港の灯り
昔ここらじゃ かわいいカモメが
赤い灯 青い灯 声をはずませて
海の男を 夜ごと呼んでいた

陸(おか)に上がった あいつのバカヤロウ
街の暮らしが そんなにいいか
凍る飛沫(しぶき)に 命をからめて
男の仕事に 汗をかきあった
たったひとりの 俺の相棒(だち)だった

変わる時代に 変わらぬ男の
心意気だぜ 夜明けの海よ
船はボロでも 三段跳びだぜ
腕ならまけない 若いものたちにゃ
海はおふくろ 俺のふるさとさ
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