桜時雨

負けないで 生きてゆこうねと
おみくじ結んだ 銀閣寺
寄り添いながらも 遠くなる
さだめを怨んで 泣いた日の
愛しさ 哀しさ また呼び返す
桜時雨は 面影しぐれ

別れても 花でいてよねと
あなたは 淋しく手を振った
清水寺から ふり返る
男と女の 二年坂
逢いたい 逢えない 口惜しさ散らす
桜時雨は 人恋しぐれ

咲くも花 散るも花だよと
千鳥が励ます 嵐山
舞い散る桜の 花びらに
ひかれて渡った 渡月橋
あなたは戻らず 春の日暮れて
桜時雨は 思い出しぐれ
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