なみだの宿

小雨にけむる 山あいの
ほのかにゆれる 湯の町あかり
思い出のこる なみだの宿で
ひとりお酒を飲んでます
どこにいるのよ あなた
この胸 ほそります

おまえと呼ばれた あの夜が
夢なら泣いて 忘れもしよう
ほどけた髪に ふれたあなたの
指の重さのいとしさよ
どこにいるのよ あなた
面影ゆれてます

想いはつきぬ せせらぎの
流れにうかぶ 淋しい花よ
あなたの妻と 心にきめて
燃えた一夜の湯けむりよ
どこにいるのよ あなた
恋しさつのります
×