故郷へ…

流されて 流されて
ひとり傷ついて
浮きぐさのように
いつか馴染んだ 夜の川
帰りたいけど 帰れない
うぶなむかしは 遠すぎる
ああ故郷(ふるさと)へ今日も 汽車が出てゆく

恋をして 恋をして
そして捨てられて
どうにでもなれと
酒におぼれた 夜もある
よわい女に なったのか
過去をふりむく この私
ああ故郷は青い 海のある町

淋しくて 淋しくて
細く身も痩せて
それなのに今日も
うかれ化粧の 紅をひく
他人ばかりの 盛り場で
生きるささえは ただひとつ
ああ故郷へ帰る 夢があるから
×