嫁ぐ日まで

できることなら 苦労をせずに
育っておくれすくすくと
もみじのような 手をにぎり
吹雪の海峡 越えました
母は この身をけずっても
あゝ おまえわたしの 命です

風も冷たい 世間の隅で
情けに溺れ すがりたい
小さな寝顔 見るたびに
迷い心も さめました
女ざかりを 捨ててでも
あゝ せめておまえに幸せを

花が散っても また咲くように
切れども切れぬ この絆
花嫁すがた まぶしくて
とても母には 見れません
苦労ばなしが 嘘のよう あゝ
笑う涙の 祝い酒
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