裸足

ばかでかい絵をフと描いて いざ幻の遠い世界へ
光は前方を照らして 今裸足で駆け出して行く
そんな夢を見た 時計見て飛び起きた
ネクタイ締め飛び出した いつもと変わらない日々へ
窮屈な満員電車に揺られ 人ゴミの流れの中で
あなた達はいったい誰?なんて、ため息まじりで挨拶
また改札抜けて 活気は奪われ 帰り電車でうたた寝
周りの景色は線になってく

勇敢なあの頃の俺がいた 木の枝片手にマントまとって
転んでもまた立ち上がって 裸足で駆けてゆく

桜舞う公園のベンチから見る子供達の戯れ
まるで錯覚のように変に甦るあの夢の面影
昔の俺の輝く目は温かくて またどこかで会いたくて
鳴り響く仕事のメールと共にすぐその姿は消える
パンをかじり空を見上げて 隠していた気持ちこみ上げて
あの白い雲に乗って 追い風に煽られ
どこまでも行けるって思ってた
あの頃の俺が俺を見て笑ってた「馬鹿だな俺。。」

掴んだユレル桜の花びら こんな俺に微笑みかけてくれと
望んでもそっと風がさらって 手のひらから消えてく

古びた作文 ”しょうらいのゆめ かっこいいおとな”
20年後に出た答え 下を向いたダサイ大人
鏡に映る二つの顔がゆっくり重なりあってく
勇敢なあの頃の俺が言う you can do dat…

靴を脱ぎ捨て会いにゆく 記憶を掻き分けてたどり着く
握ったプライドを守り抜くぐらいの意地を張っていた頃へ
泥まみれで擦り傷だらけの俺が今、時の壁を越え
あの時見た夢が目の前に甦る

勇敢なあの頃の俺がいた 木の枝片手にマントまとって
転んでもまた立ち上がって 裸足で駆けてゆく

勇敢なあの頃の俺が今 カバン片手に背広まとって
凹んでもまた上を向いて 未来へ駆けてゆく

勇敢なあの頃の俺が言う you can do dat…
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